生前整理とは何?生前整理が必要な本当の意味

2022年08月17日

自分の死後のことを考えて、生前整理に取り組みたいと考える方が増えています。
体力があるうち、気力があるうちに何とかしたいと考えてはいても、実際に始めてみると思うように進まないと挫折してしまう人も少なくありません。
そこで生前整理とはどんなものなのか、なぜ今始めるべきなのか詳しくご紹介します。

記事監修者紹介

一般社団法人 認定遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(認定 第 IS 01336号)
第二種電気工事士 愛知県知事許可 (第147439号)

進 康祐(シン コウスケ)
経歴

1997年7月にメイドマンの運営会社、株式会社プラウドエーに入社。
2011年に認定遺品整理士の資格を取得。
現在、プラウドエーにて遺品・生前整理事業部 部長として職務にあたる。
2022年7月にて入社25年を迎える。

生前整理とは何?

生前整理とは、生前に身の回りの物を整理し不要なものを処分することです。
自分の死後、遺族が遺品整理で困ることがないようにすることが目的です。
高齢になって、ライフスタイルの変化をきっかけに実施する人が多いイメージですが、災害が増えている近年では20代や30代といった若い層でも実施する人が増えています。
さらに高齢化が進む日本では、身体面での不安だけでなく認知症の可能性も増えてきてきていることから、生前整理の必要性が注目を集めています。
ただ個人で生前整理をすることは手間も時間もかかりエネルギーを消費する作業であることも忘れてはいけません。
そのため、個人で作業をするのではなく家族の協力を得る、専門家である生前整理のプロに依頼するといった選択肢も考えておくことが必要とされています。

生前整理と終活の違いとは何か

生前整理をする際、終活とどう違うのか疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
終活とは「自分の望む人生の終わりを迎えるためにする活動」であり、その中に「生前整理」が含まれているということを知っておいていただきたいです。
特に終活で取り組む内容は多岐にわたります。

  • 身の回りの物の整理
  • 遺産の整理とリスト作成
  • 遺言書の作成
  • 医療や介護の希望
  • 葬儀やお墓についての希望や契約
  • 最期を迎えるにあたり連絡してほしい人のリストアップ
  • 家系図の作成
  • ペットや老後に関する契約

特に終活では本人の死後にトラブルに発展しやすい相続問題について解決することがメインの目的となります。
終活は作業量の多さに加え、専門的な知識も必要なため、個人では難しいことがほとんどです。
生前整理は終活を始めるきっかけの作業であることを念頭に置いて始めることをおすすめします。
終活についてもっと詳しいことを知りたいなら、こちらの記事が参考になりますのでぜひご覧ください。

生前整理の意味とは?

生前整理を始める前に、まずはその意味や必要性について見ていきましょう。

不測の事態に備えることができる

多くの人があまり考えたくない問題かもしれませんが、「死」は年齢や立場に関係なく誰にでも平等に訪れます。
近年では地震や台風といった自然災害も増えていることに加え、病気や介護で親しい人の死を看取ったことをきっかけに、若い世代でも自分の死後を意識するようになったという方が増えています。
生前整理をしておくことは、予期しない事故や災害に巻き込まれた事態に備えることにつながります。
事故や怪我で入院をした際には、自分ではできない準備を家族に頼むことができ、家族も慌てずに対応できるメリットもあります。

周囲の人に見られたくない秘密を予め処分できる

自分の胸の内に秘めておきたいことや、家族や友人といった周りの人に見られたくない秘密を処分しておくことが生前整理では可能です。
しまい込んで忘れてしまったものの場合、後から家族に見られて気まずい思いをすることがあります。
そういった物も整理できるので、身軽になれることもメリットです。
生前整理をすることは、自分の今までを振り返り、これからの未来を自分らしく生きるためにもしておくべきことといえます。

どうして生前整理が必要なのか

生前整理の目的は、自分のためであることがほとんどです。
ただし生前整理をしておくべき理由はそれだけではありません。
ここでは生前整理をなぜしておいたほうがいいのか、あなたの死後のことを見据えた理由から見ていきましょう。

残された家族が困らないようにするため

生前整理をしておくことは、遺された家族のためになります
ほとんどの場合、故人の遺品整理は家族がすることになります。
遺品が多ければそれだけ整理に時間がかかることになり、家族の身体的精神的な負担が増えます。
さらに本人も家族も予期しない以下のような問題が発生することもあります。

  • 遺産相続で必要となる貴重品を探してリストにする必要がある
  • 不用品と貴重品を分けた上で処分と保管をする必要がある
  • 思い出のある品物を処分することには精神的な苦痛が伴う
  • 家族では判断に困る品が出てきた場合の対応に悩まされる
  • 生前に他の遺族や知人にゆずり渡す約束をしていた物を巡ってトラブルになる
  • 生前に契約していたサービスの内情が分からないため解約がすぐにできない
  • 処分費用の負担がかかる

大切な人が亡くなった悲しみのなかで、遺品整理をすることは大きな負担です。
生前整理をすることはその負担を軽くすることに加え、相続争いといった不毛なトラブルから家族を守ることにもなるのです。

自分の希望を死後も叶えてもらうため

生前整理は、自分の死後に希望を叶えてもらうことにもなります
あなた自身が亡くなったあと、様々な対応をするのは家族です。
自分で伝えられないことを代わりにしてもらうのですから、きちんと生前に希望を伝えておく必要があります。
誰かに託したいものがある場合や希望の葬儀や見送りをしてもらうためにも、自分のものを整理して自分以外の家族がすぐ分かるようにしておくことが必要なのです。

まとめ

生前整理をすることは、これから生きていく自分自身の生き方を整理するだけでなく、自分に何かがあった時に、遺された家族の負担を軽減することにもなります。
ただ自分の持ち物は、自分で把握できないほど大量である場合も多く、処分したくても処分方法が分からずそのままといったことも少なくありません。
そこでぜひ活用したいのが専門業者への依頼です。
メイドマンでは遺品整理士の資格を持つ専門家が、生前整理のお手伝いもしています。
あなたのご希望にそった整理をさせていただきますので、ぜひ安心してご相談・ご依頼ください。