2022年10月05日
大切な家族の遺品を整理することは、悲しみがまだ癒えていない中では辛い作業です。
ただ、相続手続きがある場合や家が賃貸の場合は原状復帰の必要もあるため、すぐ遺品整理に取りかからなければならないことも少なくありません。
今回は自分で遺品整理をする場合、どういった流れですれば良いのかその方法も含めて詳しくご紹介します。

一般社団法人 認定遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(認定 第 IS 01336号)
第二種電気工事士 愛知県知事許可 (第147439号)
1997年7月にメイドマンの運営会社、株式会社プラウドエーに入社。
2011年に認定遺品整理士の資格を取得。
現在、プラウドエーにて遺品・生前整理事業部 部長として職務にあたる。
2022年7月にて入社25年を迎える。

遺品整理とは
遺品整理とは、亡くなった家族の持ち物を整理し処分することをいいます。
ここでの遺品とは、遺産相続で必要となる金品や通帳、貴重品といったものだけでなく、生活用品や家電、家具といった故人が使用していたものすべてが含まれます。
同居していた家族の遺品だけでも片付けは大変ですが、一人暮らしをしていた場合には遺品もかなりの量となります。
そのため、必要なものを仕分ける作業や処分まで大きな労力や身体的心理的負担が遺族にかかる作業です。
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自分で遺品整理することを決めたら
遺品の片付けを誰がするかについては、葬儀の場など親族が集まったときにできるだけ早く決めておく必要があります。
今回は自分が遺品整理をすることになった場合を踏まえ、どういった流れで行っていくべきなのか詳しくご紹介します。
遺品整理をする親族を決める
遺品整理は多くのものを整理することになるため、ある程度人数を集めて実施することが必要です。
また複数人で整理することで負担の軽減となるだけでなく遺品整理をオープンにするメリットもあります。
まず遺品整理に参加できる親族を決め、いつから作業を開始するかを話し合っておきましょう。
遺品整理をいつからすべきかについては特に決まりはありませんが、毎月請求が来るものや遺産相続で遺品の内容を明確にする必要があるものに対しては早めに対応する必要があります。
そのことについても事前に話し合う必要があります。
スケジュールを立てる
複数人で遺品整理を行う場合、いつから始めるかも重要ですがいつまでに作業を完了させるのかについても決めておきましょう。
遠方から手伝いに来てくれる場合には交通費といった費用も負担になります。
全員の負担にならないスケジュールを立てることに加え、いつどこを整理するのかについても期限のあるものを優先しながら先に決めておくといいでしょう。
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遺品整理に必要なものを揃えておく
遺品整理では必要なものと不用品を仕分ける作業があるため、事前に必要なものを用意しておくとスムーズです。
そこで遺品整理前に準備しておくべきものを詳しくご紹介します。
段ボール
仕分けに使用することに加え、処分する際に持ち出す際にも使用するのである程度量を用意しておくことをおすすめします。
また運びやすいようにするためにガムテープと中に入っているものを判別しやすいよう油性ペンも用意しておきましょう。
遺品整理で作業をする親族で分担して持ち寄るといいでしょう。
持ち運びしやすいよう小さめの段ボールがおすすめです。
工具
処分する家具は解体できるものにしておくと処分や移動が楽になるので、ドライバーやペンチといった工具も用意しておきましょう。
また本や雑誌を縛るためのひもとハサミも用意しておくと便利です。
作業に適した服装
無人の部屋には埃がたまっていることが多いことに加え、作業中はかなり汚れます。
動きやすい服装に加え、汚れても問題のない服を選ぶようにしましょう。
作業中の怪我を防ぐための軍手、埃を吸い込まないためのマスクの用意も必要です。
粗大ごみ用のゴミ袋
仕分けの作業の中でも、明らかにごみだと分かる物はその場で袋に入れていくとスムーズです。
地域によって自治体が指定したゴミ袋がありますので用意しておきましょう。
搬送用台車
家具や家電を運ぶ際には台車があると便利です。
風で飛ばされることのないようブレーキやストッパーがついたものがおすすめです。
移動の際に大きな音がするため、使用する際には近所の方に事前に断りを入れておくといいでしょう。
自分でする遺品整理の方法
遺品整理はただ目の前にあるものを処分すればいいというものではありません。
ここでは遺品整理をどうしていくべきなのかその方法をステップに分けて詳しくご紹介します。
「遺品を仕分ける」ココが一番の山場!
遺品整理で最も大変な作業となるのが「仕分け」です。
限られた時間でスムーズに仕分けを進めていくためには、優先順位の高いものから取りかかることが重要です。
下記の表に挙げたように、まずは「残すもの」と「処分するもの」を大ざっぱに分けていきます。
この作業は全員で取りかかるといいでしょう。さらに「残すもの」の中から①資産価値のあるものと②思い出があるものを分けます。
次に「処分するもの」について③リサイクル可能なものと④廃棄するものを分けます。
この4つはどういった基準で仕分けていけばいいのか詳しく見ていきましょう。
①資産価値のあるもの
相続手続きで重要となるため、取り扱いには特に注意してください。
仕分け作業や処分作業で紛失したりすることのないよう、段ボールではなくスーツケースなどに入れ、「遺品整理をしている全員が知っている」状態にしておきます。
管理は相続人がするようにしてください。
思い出があるもの
相続対象ではないものだが故人の思い出につながるものをまとめます。
遺品整理に参加できなかった親族にも形見分けができるようまとめておくといいでしょう。
リサイクル可能なもの
家電や家具でリサイクルが可能なものをまとめます。
リサイクル業者によっては故障したものでも引き取ってくれることがあるので、処分に迷ったものはこちらに含めておくといいでしょう。
廃棄するもの
再利用ができない使用済みの服や下着、食料品、ごみ等はすぐに処分が必要です。
地域ごとにごみ出しのルールがありますが、大量にある場合は直接処分場に持ち込む方法もあります。
処分に関しては自治体に問い合わせておくとスムーズです。
残すもの | 処分するもの | ||
---|---|---|---|
①資産価値のあるもの | ②思い出があるもの | ③リサイクル可能なもの | ④廃棄するもの |
通帳 現金 クレジットカード 印鑑 有価証券(株券、債権、保険証券など) 土地などの権利書 身分証明書(パスポート) 健康保険証 貴金属 |
貴金属 着物など特別な衣服 アルバム |
家電(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、パソコン、電話など) 家具 衣類 調理器具 |
可燃ごみ 不燃ごみ 資源ごみ 粗大ごみ |
整理した遺品の行方 – 愛知・名古屋で遺品整理・⽣前整理ならメイドマン
ごみを処分する
遺品整理がすべて終わったらごみを処分します。
植木や土、ブロックや古タイヤなど自治体で回収をしていないごみが出ることもあるので、自治体で回収しているごみ、そうでないごみはどう処分するのか事前に調べておくようにしましょう。
清掃
部屋を清掃します。賃貸の場合はもちろん、このまま相続で引き継ぐとしても家の状態を保持するためには必要です。
掃除が終わったら電気のブレーカーを落とし、水の元栓も閉めておくようにしましょう。
遺品の処理方法
相続に必要となる遺品をのぞき、思い出のあるものやリサイクルが可能なものについては2つの処分方法があります。
詳しく見ていきましょう。
遺族で形見分けする
故人の思い出のある品や写真については遺族で形見分けをしましょう。
故人の使っていた家具や家電についても、引き取りたいという希望があれば再利用してもらうといいでしょう。
遺書に形見分けの指示がある場合はそれに従い、親族全員が納得のいくよう全員が集まった場で形見分けをすることをおすすめします。
後悔しないための賢い遺品整理の仕方 – 愛知・名古屋で遺品整理・⽣前整理ならメイドマン
リサイクルする
再利用が可能なもののうち、引き取り手がいないものについてはリサイクルしましょう。
活用できるものとしては以下の4つがあります。
リサイクルショップ
家具や家電を買い取り、修理して必要な人に販売してくれるのがリサイクルショップです。
お店に直接持ち込む必要があります。
状態によっては高額で買取をしてくれることもあります。
取り扱う品が店ごとに違うので、利用する際には事前に確認が必要です。
フリマアプリ
ネット上で必要とする人に販売することができるのがフリマアプリです。
リサイクルショップでは引き取ってもらうのが難しい古着や古本、趣味の道具などを出品できます。
やり取りに時間がかかることに加え、梱包や配送の手続きも自分でする必要があるため手間がかかることがデメリットです。
不用品買取業者
自宅まで引き取りに来てくれることに加え、家電や家具などをまとめて引き受けてくれるのが不用品買取業者です。
壊れたものでも引き取ってくれますが、査定はまとめてになるため回収費用のほうが高くなってしまうこともあります。
遺品整理業者
遺品整理を専門に取り扱うのが遺品整理業者です。
遺品整理業者もリサイクルを取り扱っています。他の業者とは違い、遺品の仕分けから処分、清掃まで一括で引き受けてくれます。
リサイクル可能かどうかの判断をしてくれることに加え、ごみの分別や処分もしてくれるため便利ですが依頼費用がそれなりにかかります。
自分で遺品整理する際の注意点
自分で遺品整理をする際には、注意したいこともあります。
ここでは事前に知っておきたい3つの注意点について詳しく見ていきましょう。
処分の前に供養する
故人が使っていたものをごみとして処分することに抵抗がある場合には、供養を考えておきましょう。
お寺に依頼すれば直接お坊さんが来てくれ読経していただけます。
また神社に遺品を持って行きお祓いをお願いすることもできます。
遺品整理の供養について – 愛知・名古屋で遺品整理・⽣前整理ならメイドマン
ご近所への配慮
遺品整理をする前に、ご近所に事前にご挨拶と説明をしておきましょう。
遺品整理であっても見知らぬ人が多く出入りしていると不審がられる可能性があります。また整理や処分で大きな音を立てることもありますので、作業時間に配慮することも必要です。
肉体的、精神的負担がある
遺品整理では故人のことを思い出して辛い気持ちになったり、物の量に手間取ったりと、計画通りに進まないことが少なくありません。
肉体的にも精神的にも遺品整理は遺族に大きな負担がかかるということは覚えておきましょう。
遺品整理はすべてをすぐに終わらせる必要はありません。
必要なものだけを整理し、時間をかけて処分をしていくことも考えておきましょう。
気持ちや時間に余裕のないときは業者に依頼を
大切な家族を亡くした悲しみが癒えないまま遺品整理をしなければならないのはとても辛いものです。
相続の手続きに必要だと分かっていても、仕事があったり遠方に住んでいたりする場合には思うように遺産整理ができないこともあります。
時間的な余裕がなく精神的にも負担が大きい場合には、遺品整理業者に依頼することも考えましょう。
遺族の皆様の心に寄り添った整理をお手伝いするメイドマンにお任せいただければ心も軽くなります。
ぜひ一度ご相談ください。
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