【6項目で分かる!】エンディングノートの書き方と遺言書との違い

2020年09月24日

人生100年時代といわれる現代。テレビや雑誌で「終活」という言葉がよく紹介され、興味を持ったという方も多いのではないでしょうか。
ただ、「終活」とはいっても「物を片付けること」「遺言書を書くこと」などすることが多すぎて何から手を付けたらいいのか分からない、というお悩みの声も多くあります。
終活を始めたいと考えている方に、まずおすすめしたいのが「エンディングノート」です。
思い立ったその時から気軽に取り組めるエンディングノートとは一体どんなものなのか、また遺言書とどう違うのか、詳しくご紹介します。

エンディング(終活)ノートとは

エンディングノートとは、終活ノートとも呼ばれ、記入する人(あなた自身)に何かが起きた時に、このノートを読んで家族や友人、身の回りの人に向けてお願いしたいことを書き留めておくためのノートや手紙のことです。
お金のこと、お墓やお葬式のこと、また病気で入院した時にどういった治療をしたいか、延命処置を希望するかどうかなど伝えたいことを自由に書いてかまいません。 また市販のエンディングノートは質問事項や伝えたい項目があらかじめまとめられているので、自分で作成するより便利になっています。
どういったものか内容を確認したい場合は、インターネットで無料配布されているものをダウンロードするのもおすすめです。自治体で無料配布しているところもありますので、問い合わせしてみてもいいでしょう。

6項目で分かるエンディングノートの書き方

エンディングノートには決まった形式はありません。ただし、自分自身に何かあった時に遺された家族の負担を減らすためにも、以下にご紹介する6項目をエンディングノートに書いておくことをおすすめします。
また、記入する場合は格式張った文章ではなく、自分自身の言葉で会話をするように書くようにするといいでしょう。

自分自身について

自分自身の基本情報を記入します。氏名や住所・本籍地に加え、好きな食べ物や嫌いな食べ物、趣味、特技、また持病やかかりつけの病院、常備薬について書くことも必要です。両親や兄弟など近親者についての情報、家系図などもあれば記入しておきましょう。
趣味や特技といった情報があると、葬儀関係者が葬儀のセッティングをする際のヒントになります。
またペットがいる場合は、誰にお世話をお願いするかなども決めておいてあわせて記入しておきましょう。

契約情報について 

自分が契約している様々なサービスについて記入しておきましょう。習い事で月謝を払っている場合や、口座引き落としなどになっている契約などがある場合、支払いを止める手続きがスムーズになります。
またインターネットでSNSやブログなどネット上で投稿をしている場合、投稿を削除するかどうか希望を書いておくことをおすすめします。クラウドで写真などを保存している場合も同様です。近年は様々な保存サービスを利用している人が多く、デジタル遺品が増えていることから、データ削除についても希望を書いておく必要があります。

医療・介護について

かかりつけの病院がある場合は記入しておきましょう。また、延命処置をせず自宅での看取りを希望する場合には、かかりつけ医に自宅に来てもらう必要がありますので、かかりつけ医の名前や連絡先も書いておきます。
さらに認知症などで施設に入る必要が出てくることもあります。その場合、自分で判断できない可能性もありますので、希望する介護施設がある、またこういった施設に入りたいといった希望があればそれも記入しておくといいでしょう。

財産・相続について

記入の時点での預貯金、持ち家の場合は土地や家の権利書、有価証券や株、保険などの他、骨董品や宝石などについても詳しく記入します。また書きづらいかもしれませんが、ローンなど債務がある場合も状況を詳しく書いておくことをおすすめします。財産分与の時には債務も対象となりますのでトラブルを避けるためにも明記しておきましょう。
相続については遺言書を作成している、していないといったことも書き加えておくといいでしょう。

葬儀・お墓について

お墓の有無、葬儀についての希望があれば記入します。お金の準備がある場合などは、予算や規模などの希望を書いておくと遺族も葬儀業者に伝えやすくなります。またお墓がない場合は予算や希望する霊園や墓地も記入しておきましょう。
あわせて遺影にして欲しい写真を用意しておくのもおすすめです。
またどういった見送り方をして欲しいかなど、希望があれば一緒に記入しておくのもいいでしょう。
さらに葬儀をする場合は喪主になって欲しい人、呼んで欲しい人をリストにして連絡先も一緒にしておくと遺族がスムーズに作業できます。

ご家族・ご友人へのメッセージについて

家族や友人に対し、伝えておきたいことをメッセージとして書いておきましょう。いざというときに伝えられない可能性も考え、ここでは感謝の気持ちを書き記しておくことをおすすめします。
直接伝えられないことも考え、はがきなどの文面を作成しておいて遺族に友人に送ってもらう方法もあります。

エンディングノートと遺言書との違い

故人が遺族に伝える手段としては、遺言書が広く知られています。法律に則った形式で作成することから法的な拘束力を持っており、遺産相続に関しては遺言書は絶対の存在です。ただ、遺言書として認められるためにはお金がかかることに加え、形式や内容が正しくなければ無効になってしまいます。
一方、エンディングノートには遺言書のような法的拘束力はありません。あくまでも記入する人が自由に書き残せるものとなっており、作成するために必要となるのはノートの代金程度です。
ただ、エンディングノートに自分の死後に関する希望や家族へのメッセージを書き残すことで、自分自身の心の整理となるだけでなく遺された遺族の心理的物理的負担を軽減することにつながることが遺言書との大きな違いといえます。

エンディングノートを書き終えたら

エンディングノートを書き終えたら、家族にその存在をきちんと伝えておきましょう。また内容については、今後変わることもありますので定期的に見直すことをおすすめします。
エンディングノートを作成することで、自分の人生と向き合うきっかけになります。また自分に何かあった時に、家族が葬儀や相続について悩むことがなくなることも大きなメリットといえます。
ただ、実際にはエンディングノートに希望が書かれていても、その通りに実行することは簡単ではありません。遺族からしても思い出が詰まっているため処分をためらってしまうというご相談も多くあります。
また、自分で不用品と思っているものの中には、リサイクル可能なものや買取可能なものが混ざっていることもあります。
そういった場合にぜひご利用いただきたいのが、私どもが提供している「生前整理」のサービスです。私たちメイドマンは名古屋で遺品整理・生前整理の専門業者として24年の実績がございます。美術商や骨董業者、建物解体業者、不動産会社、税理士、司法書士などの専門家と連携して、トータルで身辺整理を始めとした終活をお手伝いさせていただいています。
「身の回りの整理や仕分けが大変」「家族に財産を少しでも多く残したい」といったご希望があればぜひご相談ください。