突然、遠方の親がコロナで他界。どうする?コロナ禍での遺品整理

2021年04月14日

コロナで遠方の親が突然他界したら

コロナ禍で外出の自粛などが続く中、心配なのが遠方の実家に住む親のことではないでしょうか。
近くに住んでいたとしても、病院ではお見舞いが制限されるといった状況です。
もし親が他界してしまったら最小限の訪問にとどめ、短時間で葬儀や遺品整理を行わなければなりません。
昨年亡くなった志村けんさんの実兄の知之さんも、悲しみの中なかなか遺品整理が進まない悩みを雑誌の取材で語っていました。
大切な人の死は時間をかけてもなかなか癒えることはありません。
そんな中で遺品整理は遺族にとって心身共に大きな負担にもなってしまいます。
そこでおすすめしたいのが遺品整理を専門で行っている整理業者へ依頼することです。
ただ、他人に遺品整理をお願いすることについては、「他人を家にあげて大丈夫なのか」「大切なものを勝手に処分されることはないのか」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこのコロナ禍の中、遺品整理を依頼することのメリットや信頼できる業者の探し方について詳しくご紹介します。

遺品整理、どこまで任せられる?

遺品整理を業者に依頼する場合、どこまでしてもらえるのかは気になるところです。
遺品整理と聞くと、部屋を片付けて掃除をしてくれるものと考えてしまいがちですが、実は業者によって対応してくれることに違いがあります。
まずは業者に依頼した場合、どこまでお任せできるのかを詳しく見ていきましょう。

遺品整理士がいるので安心

遺品整理をお願いできる業者には、遺品整理業者と不用品回収業者があります。
この2つの業者の一番の大きな違いは、遺品整理士がいるかどうかということです。
遺品整理士とは、遺品整理の専門家です。遺品整理についての知識を持ち、必要であればどの専門家に相談すればいいか、相続などについても相談に乗ってくれます。
不用品業者は不用品を回収することがメインの仕事なので、遺品を選別したりハウスクリーニングをしたりといったことには対応しません。
遺品整理業者であれば、遺品整理士が先に対応が必要な相続に関する遺品をまとめてくれ、遺族が必要としていることによりそって遺品整理をしてもらえます。

幅広いサービスに対応

遺品整理業者は、遺品整理について幅広いサービスに対応しています。まずはどういったことを遺品整理業者に依頼できるのか、詳しく見ていきましょう。

家の大きさや状況に関係なく依頼が可能

一戸建てやマンション、アパートといった家の規模に関係なく依頼が可能です。
家の中で「この部屋だけは自分が片付けたい」といった希望がある場合でも対応できます。
特に昨今増えているゴミ屋敷についても対応が可能です。
大量のゴミの分別や処分、周辺から苦情の多い臭いにも対処してもらえます。

空き家に多い荒れた庭にも対応

空き家に特に多く、また高齢の方の家で多い、手入れされていない庭にも対応してもらえます。
特に庭木の剪定を何年もしていない場合、道具をそろえるだけでも大きな負担になります。
庭木や雑草を放置していると、野生動物の住処になってしまうこともあるため、遺品整理と共にお願いするのが一番です。

遺品の分別によるゴミの減量

遺品整理や不用品回収のどちらにもいえることですが、不用となったものが多ければそれだけ費用もかかってしまいます。
遺品整理業者は、リサイクルやリユース可能なものについては、買取や再利用、また再資源化することでゴミの量を減らす取り組みを行っています。
不用品を買い取ってもらえれば、そのお金で依頼費用を軽減することも可能です。

美術品などの査定や買取

専門家による査定が必要となる骨董品や美術品がある場合、遺品整理業者に査定の専門家を紹介してもらうことも可能です。
査定の知識がない遺品整理業者が勝手に骨董品を処分してしまったということも多くあるため、専門家を紹介してくれる遺品整理士がいる業者は信頼できます。

遺品の配送

遠方に実家がある場合、遺品整理を実家の地元にある遺品整理業者に依頼することもできます。
コロナ禍で移動が難しい中、遺品を自分の手元まで配送するサービスに対応してもらえるのは助かります。

遺品整理のアフターフォローがある

遺品整理後の家の売却や相続、また解体といった悩みにも対応するアフターフォローがあることも遺品整理業者の強みです。
なかなか相談できる窓口がない・対応してくれる人を知らない場合でも安心です。

遺品供養について

コロナ禍の影響で、自分で遺品整理ができない場合に心配なのが「遺品を供養できない」ということです。
自分で供養ができない場合にどうすればいいのか、詳しく見ていきましょう。

遺品で供養が必要なものとは?

日本では古くからあらゆるものに神様が宿っているという「八百万の神」が信じられてきました。
また、大切にしてきたものは神様になるという考えもあります。
そのため、故人が大切にしてきたものをゴミとして捨てることに抵抗を感じる方も少なくありません。
また人の顔をなぞった人形には命が宿るから、供養して処分をするという考えを持つ方も多くいます。
必ず供養が必要というわけではありませんが、次の物は供養した方が良いとされています。
また供養をすることで遺品に別れをつげ、遺族の心の整理をすることにもつながります。
遺品供養に関しては、遺品整理会社で一括して行ってもらえます。

  • 財布やカバン
  • 印鑑
  • 写真
  • 手紙
  • 名刺
  • 携帯電話やパソコンなどの電子機器
  • 櫛や鏡
  • 着物や帯
  • 故人が愛用していたもの(裁縫道具や調理器具など)
  • 人形やぬいぐるみ(ひな人形や五月人形など)

近年では残しておくと悪用される可能性も多いことから、遺品全てを供養してもらいそのまま処分してもらうという人も増えています。

供養方法

遺品の供養方法については、大きく分けて2つの方法があります。
1つめは神社やお寺に依頼し、自宅に来てもらって供養をしてもらう方法です。
もう1つは、直接神社やお寺に持ち込んで供養してもらう方法です。
自分で供養をお願いする場合は、どこまで対応してもらえるかどうか確認する必要があります。
遺品整理業者に供養をお願いする場合は、供養が可能かどうか確認する必要がなく、お願いだけすればそのまま引き取って供養した後処分までしてもらえます。
コロナ禍で自由に会いに行くことができなかった分、心残りも多いだけにきちんと供養をすることは心の整理にもつながります。
ただ、遺品供養を行っている業者は多くありませんので、利用する前に確認しておくようにしましょう。
遺品供養で供養してもらいたい宗派などがある場合にも、対応してもらえるかどうか確認することが必要です。

地元の遺品整理業者の探し方

遠方の実家の遺品整理をお願いする場合、地元にどんな業者がいるのか、また信頼できる業者なのか確認することは簡単ではありません。
また希望するサービスに対応しているかどうかも事前にチェックしておく必要があります。そういった場合におすすめなのが、遺品整理の口コミサイトです。
遺品整理にかかる費用だけでなく、対応しているエリアや希望するサービスがあるかどうか、また実際に利用した人の口コミも確認できます。
遺品整理を急ぐあまり、価格ばかりに目が行きがちですが、対応していないサービスがあるとその分手間も費用も追加でかかってしまいます。
自分が必要としているサービスやお願いしたいことをまとめた上で、対応している業者をチェックするようにしましょう。
費用が安くても追加料金が必要となることもあるため、どういった場合に追加料金が必要になるのかも確認しておくことをおすすめします。